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母親になる女性も食事・栄養に十分注意

 

ここに書かれていることは、ドクター牧瀬が、延べ4万人以上のアトピー性皮膚炎を診察した 結果の、最新・最高のアトピー治療法です。しかし、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに 書かれてあるサプリメントをとったり、勝手な治療法を行い、症状が悪化してもドクター牧瀬 はいっさい責任をとれません。

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「生まれてくる子に、アトピーが遺伝しないようにするに、はどうしたらいいでしょうか?」と、これから出産しようとするアトピーの女性からよく質問を受けます。

アトピー素因は遺伝子そのものですから、防ぎようはありません。しかし、最初に述べたように、アトピーの最大の原因は、細胞膜にアラキドン酸が過剰に蓄積した状態ですから、それを防ぐようにすれば、アトピー素因の遺伝は防げなくても、アトピーが発症しやすい体質をもって生まれてこないようにすることはできます。

したがって、母親が妊娠中、ならびに授乳中に、和食を心がけるようにしてほしいものです。妊娠後期にあわてて和食に変えても遅すぎます。子供を持とうという意思があるなら、できるだけ早く、今まで述べてきた和食中心の食事指導に順ずるべきです。

最近、特に注目されているのが、イギリスのサウザンプトン大学のデイヴィッド・バーカー教授が提唱している「成人病胎児期発症説」です。心臓病、糖尿病、脳卒中などは胎児期の体内環境(つまり子宮の中)にその起源があることを疫学的に証明したのです。
イングランドとウェールズの心臓病マップをつくったところ、心臓病の発生率は新生児の死亡数と比例していることがはっきりと示され、そこからこの学説が生まれたのです。

もっとも、アトピーと成人病は違いますが、おそらく胎児のときに、すでに母親の食生活や栄養状態に非常に影響されているはずです。胎生4週目から7週目に免疫に関係する器官が形成されます。

したがって、子供をつくろうと決めた段階で、しっかりと食事に気をくばり、サプリメントなどをお摂りになることを考慮されたら良いのです。ただし、妊娠とわかってからは、食事やサプリメントの摂取は、産婦人科の先生のご指導に従ってください。

それと、よくある質問なのですが、妊娠中にステロイド軟膏を塗っていいかどうかです。ステロイドを塗るのと、服用するのとは、天と地ほどの違いがあると、最初に書きました。したがって、ステロイド軟膏の使用は胎児に影響はないと思われがちです。

また、ぼくの診たかぎりでも、アトピーの妊婦さんがステロイド軟膏を使ったために、胎児に異常がおこったとか、出産に悪影響があったという報告を受けたことはありません。

しかし、島津医院アレルギ-科の島津恒敏先生、恵明会クリニックの山口典秀先生お二人による、「妊娠前-妊娠期の副腎皮質ホルモン外用は出生児の性比を減少させる」という研究では、1994年4月から1999年9月の間に両院外来を受診した成人女性アトピ-性皮膚炎患者42名を対象とされ、妊娠前および妊娠中のステロイド軟膏の使用の有無と出生した子供の性比を調べられたところ、生まれた子供45人中、男児が3人(うち1人は死産)、女児42人という結果がでたそうです。つまり、圧倒的に女児なのです。
45人では症例が少なすぎて、これだけでははっきりしたことは結論づけることはできないとお二人の先生は慎重な態度をとられています。しかし、男児:女児=20:25ではなく、3:42という比率ですから、これはもうほとんど、確実に影響ありとみなしていいのではないでしょうか。

したがって、特に妊娠の初期(妊娠する数ヶ月前もふくむ)には、可能なかぎりステロイド軟膏の使用はひかえたほうがよさそうです。使うとしても、できるだけ弱いので、我慢すべきでしょう。


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