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アトピーの本当の原因(オメガ3をとろう!)

 

ここに書かれていることは、ドクター牧瀬が、延べ4万人以上のアトピー性皮膚炎を診察した 結果の、最新・最高のアトピー治療法です。しかし、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに 書かれてあるサプリメントをとったり、勝手な治療法を行い、症状が悪化してもドクター牧瀬 はいっさい責任をとれません。

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6)オメガ3をとろう!

 アトピー性皮膚炎の根治療法は、まず食事をできるだけ野菜や果物の多いものにかえ、特に牛肉、豚肉、マトン、鶏肉といった高タンパク質でアラキドン酸を多く含むものを避け、サフラワー油(べに花油)、サンフラワー油(ひまわり油)、コーン油、大豆油、ナタネ油といったリノール酸の多い油を料理に使わないということです。
炒め物にするより、水炊きにするという、ちょっとした工夫がアトピーを改善してくれるのです。
そしてオメガ3の不飽和脂肪酸の摂取を意図的にもっと増やし、オメガ3とオメガ6の比率をできるだけ、ω3:ω6=1:2~3に近づけることです。

 こうすることによって、良性のエイコサノイドが増え、アトピーのみならず、がんさえ含めた多彩な病気の予防になり、また治療にもつながるのです。
オメガ3のα-リノレン酸、またそこから代謝されてでてくるEPA、DHAは、背中の青い魚に多く含まれます。肉を食べるのなら、魚を食べていただきたいものです。

 しかし、マグロ、カツオ、サバ、サンマ、イワシなどの青魚は、特に重症のアトピー患者さんにはあまりすすめません。 なぜなら、魚油はヒスチジンという必須アミノ酸を多く含んでおり、それは痒み(かゆみ)をおこすヒスタミンの前駆物質であるからです。 そして、ヒスチジンは亜鉛を体外に排泄する作用があります。亜鉛は皮膚にとって非常に重要なミネラルです(しかし、だからといって、亜鉛も摂りすぎてはいけません)。

 また、よく言われることですが、最近、魚は海洋汚染のために水銀などの有害重金属を含んでいる危険性があるためです。(特に深海ザメのエキスやオイルなどは、かなり危険でしょう。)

 したがって、痒みの非常に強いアトピー患者さんは、症状が軽快するまでは、青魚は積極的には摂らないほうがいいかもしれません。しかし、そういったものを食べて痒みが増さなければ、まったく問題はありません。肉、ハム、ソーセージ、チーズなどよりずっとましです。そして、アトピーが治っていくにつれて、青魚を食べても痒みはでてこなくなります。しかし、できれば白身の魚にしておいた方が無難です。

 そこで、ぼくのクリニックではα-リノレン酸を確実に摂ってもらうために、フラックスシード(亜麻の種)かフラックスシードオイルをすすめています。
カナダ産の有機栽培されたフラックス(亜麻)、その種を大さじ2~3杯、コーヒーミルで粉末にし、ジュース(リンゴジュースかパイナップルジュース)に入れて飲むのです。あるいはサラダにふりかけてもいいでしょう。
コーヒーミルを持ち合わせていない人は、よく噛んで食べるという方法もありますが、それはお勧めできません。なぜなら、種は小さいうえに皮がけっこうかたく、かなりの種が噛み砕かれずにそのまま飲み込まれてしまうからです。
 その場合、フラックスシードは何の効果もありません。また、フラックスシードは粉末にすると、すぐに摂ってください。つまり、一回ごとに粉末にするのが面倒くさいといって、2~3日分、まとめて粉末にするようなことはしないでください。すぐに酸化されるからです。

 このフラックスシードを粉末にして摂るというのが面倒な人たちは、すでにフラックスシードから圧搾されてできたフラックスシードオイル(亜麻仁油)がありますから、それでもいいでしょう。

 日に大さじ1/3~半分で十分です。また、フラックスシードオイルをソフトジェル様のカプセルに入れたものが、サプリメントとして売られています。普通、1000mgのオイルが1カプセルに入っていますので、日に2~3個摂ってください。ひどい花粉症の人にも効果があります。花粉の季節になると、4~5カプセルほど摂ってください。
便利さからいえば、このカプセルに入ったフラックスシードオイルが重宝なのですが、できるなら、そのもとになるフラックスシード(種)そのものを粉末にして摂ったほうがいいでしょう。なぜなら、フラックスシードにはオイル以外に、リグナン(抗腫瘍作用などがある)や植物繊維がふんだんに含まれているからです。

 しかし、フラックスシードを摂る場合、植物繊維が多いので、他のビタミンやミネラルのサプリメントとは一緒に摂らないほうがいいのです。3時間ほど間隔をあけて摂ってください。なぜなら、せっかく摂ったビタミンやミネラルが繊維にからみとられてしまい、便と一緒に体外に出てしまう恐れがあるからです。オイルの場合、その心配はいりません。
 また、フラックスシードやフラックスシードオイルを摂る場合、体内での酸化を防ぐために、ビタミンE、セレン、α-リポ酸、CoQ10など、どれか一つを一緒に摂ることがすすめられます。
 しかし、必ずそうしなければいけないということはありません。このへんのところは、栄養学の学者の中でも議論が分かれるところで、本当のところ決着がついていないのです。

 また、だれでも懸念することなのですが、フラックスシードオイルのα-リノレン酸などの不飽和脂肪酸が、温かく、酸素の多い血液に入ると、かなり酸化されるのではないかということです。おそらく24時間以内に、α-リノレン酸の40%ほどは酸化されてしまうでしょう。すると、この酸化された油は、健康の目のかたきとされている、動物性の飽和脂肪酸より、たちが悪くなってしまいます。実際に、その懸念は的を得ているようで、フラックスシードオイルや魚油を長期間にわたり摂取すると、心・血管系の病気が、かえって増えるという研究さえ、でてきています。

 そこで、オメガ3系統の不飽和脂肪酸の血管内での酸化を可能なかりぎ少なくするために、ぼくのクリニックでは、独自のフラックスシードオイルをつくりました。フラックスシードオイルにツバキ(椿)オイルを少し混ぜたのです。
ツバキオイルは髪や肌の手入れによく使われますが、高級レストランでは、てんぷらを揚げるときにも使用されます。熱で酸化されにくく、からっと、味よく、てんぷらが揚がるからです。
ツバキオイルの主成分はオメガ9系列のオレイン酸です。オレイン酸は一価の不飽和脂肪酸で、α-リノレン酸と比べて、はるかに酸化されにくいのです。
このオレイン酸はオリーブオイルの主成分として有名です。しかし、実はツバキオイルのほうが、オリーブオイルよりも、多くオレイン酸を含んでいます。100gのオリーブオイルには70gのオレイン酸が含まれていますが、ツバキオイルでは100g中、85gです。また、あまり知られていませんが、ツバキオイルには、抗菌・抗ウイルス作用があります。
 さらに、このフラックスシードオイルとツバキオイルのブレンドに、ほんの少し松の葉オイルを足しました。松の葉オイルの特徴は、テルペン類のなかでも、分子量の小さいモノテルペンを含んでいるということです。森の健康成分として有名なフィトンチッドを構成する、香気成分です。分子量が小さいために、血液脳関門を通過し、脳の中に入っていけるという利点をもっています。

 昔、山にこもる寿命数百年の仙人は、松の葉を食べ、空をも飛んだという伝説があります。つまり、松の葉にはそれほど不思議なパワーがひそんでいるというこで、近年、徐々にその健康力が解明されてきています。
 このオイルを「フラックスシードオイル・プラス」という名で、普通のフラックスシードオイルと区別し、最近はこのフラックスシードオイル・プラスを、ぼくの患者さんには処方しています。

*)アトピーを患ってはいないけれど、フラックスシードオイルや魚油を健康維持のために摂っていたが、 その酸化が不安だという人は、このフラックスシードオイル・プラスを摂られたらいいでしょう。その場合、www.makise.jp にアクセスし、そこから購入してください。 そこでの名前は、「オメガプラスレボルーション」です。

 それから、炒め物に使う油はオメガ9系列の脂肪酸を多く含むオリーブオイル(あるいはマカデミアンナッツオイル)を使ってください。いちばんいいのは、もちろんツバキオイルですが、炒めものに使うには、これは、やや高価すぎます。

オメガ3系列のオイルはすぐに酸化されますので、炒め物に使ってはいけません。くれぐれも注意してください。

 また、サラダのドレッシングにはフラックスシードオイルや紫蘇油(シソ油)を使ってください。決してマヨネーズや普通のサラダドレッシングを使ってはいけません。

最近、ココナッツオイルはどうでしょうかという質問がよくあります。ココナッツオイルの60%を占めるのが中鎖脂肪酸で、分子構造が長鎖脂肪酸(先に述べた、α-リノレン酸、リノール酸、アラキドン酸などは長鎖脂肪酸です)の半分ほどの長さの脂肪酸です。消化や吸収経路が、長鎖脂肪酸とは違っていますので、長鎖脂肪酸の4~5倍速く分解され短時間でエネルギーになります。しかし、エイコサノイドの代謝とは関係がありませんので、アトピーに対する効果については、ほとんど関係がありません。つまり、アトピーを改善させようとして摂っても無意味ですが、ココナッツオイルを摂ったからといって、アトピーが悪化することもないということです。


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