Virtual Clinic
バーチャル・クリニックを目指して
ぼくは医者になろうとは夢にも思っていませんでした。もとは文科系です。したがって最初に入学したのが早稲田大学政経学部政治学科です。 しかし、ちょうど学生運動はなやかなりし頃で、学内は騒然とし、まともに学問をするという雰囲気ではありません。そこで、大学にはあまり行かず、アルバイトにせいをだし、それでためたお金で、横浜からナホトカ、そしてモスクワと旅し、そこからヨーロッパ、アメリカと世界を一周したのです。ちょうど20才のころです。
世界はまだ東西冷戦、中国は文化革命、インターネットも、携帯電話もない時代です。その間、考えることが多々あり、医学部に再入学しようと決心したのです。
文系でしたが、もともと数学は嫌いではなかったので、理系への方向転換はさほど苦労はしませんでした。 しかし、物理をまったくやっていなかったので、物理が入試科目に必須でない大学で、しかも国公立の費用がかからない大学に狙いをさだめ、運よく熊本大学の医学部に合格しました。
- 医療は今や、完全なボーダレスになってしまったこと。 www.drmakise.com の一部は英語に翻訳されています。それを読んで、世界中から相談のメールが来ます。東南アジア、アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、中近東、文字どおり、世界中からです。一番、多いのはアメリカからですが、ぼくはアメリカの医師免許をもっていないにもかかわらず、アメリカに住んでいるアメリカ人を、診察しているのです。これを、現地で行えば、アメリカの医師法違反で、即刻、逮捕です。しかし、法的には、インターネットによって、アメリカ人が日本を訪れて、日本で診察を受けていると、解釈されるのかもしれません。つまり、バーチャルな世界であり、そこでは国境はなく、医療は完璧なまでにボーダレスなのです。
- 世界は日本化されていくということ。 特にアメリカは医療費が高いので、簡単に病院に行けない状況があります。可能なかぎり、ビタミン・ミネラル・ハーブなどで対処できないものかという意識が高い。 したがって、サプリメントなどによる栄養療法も盛んです。毎日、ぼくのところに前立腺癌や乾癬の代替療法の質問が送られてきます。 しかし、もうどんなビタミン・ミネラル・ハーブを組みあわせても、限界に来ています。欧米にはない、新しいものを懸命になって探している。そこで、必然的に東洋に目が向きます。 ところが、中国のものは一切信用できません。しかし、日本製ならほぼ無条件で信用できる。ロシア人ともなると、すべての日本製に対する熱心な崇拝者です。 日本製の鎮痛剤のロキソニンさえ、大量に買って帰る。 そして、ついに和食が世界無形文化遺産に選ばれました。また、空前の日本酒ブームです。円安もともなって、世界中から、黄金の国ジパングにやってくる。しかも、来年には東京オリンピックが開催される。非常に数多くの外国人が日本の素晴らしさを認識しだし、自国にその情報をもって帰る。 世界は、単に日本の卓越したテクノロジーを見るだけでなく、それを生み出す伝統と美意識と緻密なバランス感覚にようやく気づきだしたのです。 ぼくは80数か国を実際に旅行した経験から、日本は世界で最も素晴らしい国であると、彼らが感じるのは良く理解できるのです。 つまり、これから世界は日本をモデルとして、徐々に日本化されていくのです。
Dr.Makise
Photo Gallery
写真の人物はぼくです。当時はひげをはやしていました。あのころは、世界はまだアメリカとソ連との東西冷戦状態ではあったものの、今より世界は平和でした。IS(イスラム国)は存在せず、テロも頻発せず、「パルミラ遺跡」は永遠に存続するはずだったのです。したがって、この写真は非常に貴重な写真なのです。今から、30数年前です。当時、いったい誰が、この素晴らしい遺跡が破壊されると予想できたでしょうか!?
1984年12月17日 シリアの「パルミラ遺跡」シリアをヒッチハイクしてヨルダンに入る。
1984年12月20日 ヨルダンの「ペトラ遺跡」
1984年12月22日 ヨルダン川を渡り、イスラエルへ。
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