ビタミンD2~ビタミンD7までの6種類ありますが、その中で、最も活性が強いのがD3(コレカルシフェロール)で、その半分ほどの活性をもっているのがD2(エルゴカルシフェロール)です。D3もD2も、ともに小腸から吸収されます。

このビタミンはビタミンD受容体を介して、アシタバのところで述べたレニン‐アンギオテンシン‐アルドステロン系を抑制し、高血圧を防ぐのです。この作用は、インヒベース、レニベース、カプトリルなど、いわゆるACE阻害薬(アンギオテンシン変換酵素阻害薬)や、ブロプレス、ディオバン、オルメテックなど、アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)と同じ作用なのです。しかも、副作用なしに、そういう作用を示すのです。
<参考リンク>:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5788997/(英文)

太陽がいっぱいの赤道直下の国々には高血圧は少ないのです。したがって、日光浴は非常に大切なのです。なにも、裸になって浜辺で日光浴しろとはいいませんが、日に、30分ほどは戸外で過ごすことです(窓ガラスを通じてはだめ)。しかし、天候、緯度、季節によって紫外線の量は違ってきます。緯度の高い地域、冬、となると日光浴からでは、不足します。サプリメントから補うことがすすめられます。

ただ、ビタミンDは摂りすぎると過剰症をおこしますから、サプリメントから補う場合、50μg(2000 IU)までが無難でしょう。肝油ドロップやビタミンD3のサプリメントはインターネットで簡単に購入できます。しかし、D3のサプリメントを摂るときに注意しなければいけないことは、高血圧のBasic-3の一つであるビタミK2と一緒に摂ることです。そうでないと、余分なカルシウムが血管に沈着する可能性があるからです。
がんの予防にも非常に有効であるということで、話題になっています。しかし、がん予防だけでなく、以上のように、血圧を下げる作用もあるのです。

最近アメリカでは、一般の血液検査でもビタミンDの血中濃度を測ることが多くなってきました。採血するだけで簡単に測定できます。

 

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