ベーシックサプリメントセット
20年以上、ビタミン、ミネラル、ポリフェノール、カロテノイド、糖タンパク質、ハーブ、健康補助食品などを使って内科と皮膚科の治療を行ってきた経験から、皮膚にとっては、「オメガ3不飽和脂肪酸、マグネシウム、ビタミンB群、ビオチン」が最も重要な基本的サプリメントであることがわかってきました。
ほとんどのアトピーの患者さんは、大切なビタミン・ミネラルが不足し、オメガ3不飽和脂肪酸よりもオメガ6不飽和脂肪酸が多すぎている人が多いものです。つまり、栄養学的にバランスがとれていません。したがって、まずバランスを整えなければいけません。
したがって、オメガ3不飽和脂肪酸(エゴマオイルあるいはフラックスシードオイル。オリーブオイルではないことに注意)を中心として、下記のサプリメントを摂ってください。これらのサプリメントは、現在は、すべてオンラインで購入できますので、ご自分で購入することが可能です。但し、下記に記載する摂取における注意をよくお読みください。
量と種類が多いので自分でそろえるのが難しいという人のために、これらのサプリメントをまとめて、ベーシックサプリメントセットとして、当クリニックからお送りすることもできます。購入ページへ
まず最初の1~2ヵ月はこれらを摂って、今まで不足していた栄養素を補ってください。はやい人では、2週間くらいで、肌の調子が改善されてくるのを感じられるものです。その後のサプリメントは、最低、エゴマオイル・マグネシウム・ビタミンB群・ビオチンは数ヵ月続けられたらよいでしょう。
しかし、これらは医薬品でなく、健康補助のサプリメントですから、一ヶ月や二ヶ月服用したからといって、魔法のようにすっかりアトピーが良くなることはありえません。解毒作用のために、一時的に悪化するように見えることさえおこります。
また、これらのサプリメントをきっちりとり、食事指導も守っているが、まったく改善しないケースがときどきありますが、その一つの理由は、夜更かしです。
2)睡眠はサプリメント
夜はどんなに遅くとも午後11時までには床に就いてください。理想は午後10時までです。その分、朝は早くおきてけっこうです。同じ8時間睡眠をとるのであれば、夜1時に寝て朝9時に起きるより、夜10時に寝て朝6時に起きる方が、健康のためには良いのです。(便秘でさえ、午後10時に就寝すると、治ったという人もいます)。
それは、主にホルモンの分泌の関係からです。ホルモンは数多くありますが、それぞれが単独で働くわけではなく、他のホルモンと調和しながら、ちょうどオーケストラの楽器が他の楽器と共に一つのシンフォニーを奏でるように、人体という壮大な音楽をコントロールしています。
特に成長ホルモン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンはアトピー改善に最も活躍してくれます。これらがきっちり分泌され十分に働くには眠るタイミングが重要です。成長ホルモンは、午後11時~午前3時ごろ、また、特に就寝後3時間後に分泌がピークに達します。それと、血糖値が高ければ分泌が鈍ります。したがって、理想は夕食を午後6時30分までに終わり、すぐに床には着かず、血糖値が下がる2~3時間以上あと、つまり9時か10時ごろには床に着くことです。成長ホルモンは子供の背たけをのばすだけでなく、80才になっても分泌され、他にも多彩な働きをします。こと皮膚に関しては傷ついた皮膚を修正してくれます。
3)アトピー性皮膚炎ではない場合
これらを疑われる場合は、患部の写真をお送りください。最近、特に増えてきている結節性痒疹の場合はサプリメントの種類も軟膏も違います。疥癬であれば、サプリメントでは治りませんが、イベルメクチンという内服薬やフェノトリンローションという外用薬で完治できます。菌状息肉症は、一刻も早く大学病院で診てもらうべきす。相談フォームへ
4)サプリメントセットR
アトピーの患者さんは、特に、顔の赤み・ほてり・くすみ、あるいは、顔と首の黒ずみに悩まされている人がけっこうおられます。その対策用のサプリメントセットは下記です。これをセットRとします。RはRedの略です。
体幹部はたいしてひどくはないのですが、特に首から上が悩みの種だという人に向いています。しかし、いきなりセットRを摂るのではなく、まず、ベーシックサプリメントセットで、栄養のバランスを整えてから、セットRにすすんでください。内容は下記です。
『エゴマオイル、ビオスリー、アスタキサンチン、グルタチオン、アセチルシステイン、α-リポ酸、エスターC、ビタミンB2、ビタミンB6』
ご自身で購入されても、当クリニックから購入されても結構です。 購入ページへ
特に難治の赤ら顔には、セットRを摂りながら、外用的処置も大切です。患者さんによって原因や症状が異なるため、メールでご相談ください。 相談フォームへ
なお、医薬品を摂っておられるときは、必ず主治医とご相談のうえ、上記のサプリメントをお摂りください。
5)サプリメントの小児の分量
成人の量を1とすると
新生児 : 1/10~1/8
1歳 : 1/4
3歳 : 1/3
5歳 : 2/5
7.5歳: 1/2
12歳 : 2/3
たとえば、5歳とすると、成人の量の40パーセントということです。しかし、4割というのは現実的にできません。したがって、半分でけっこうです。
また、α-リポ酸は、のどに刺激があるので、大人でものみにくいと訴える人がいます。子供ではなおさらで、どんなに工夫してものめない場合があります。そういう場合は、無理にのまさなくてけっこうです。
また、授乳中のお母さんには、ビタミンB群のサプリメントは摂らないように指導しています。その中に含まれているビタミンB6が乳の分泌を少なくする恐れがあるからです。しかし、B群を摂っても分泌に影響がない場合、摂っても問題はありません。
妊娠中の方には、当方は、フラックスシードオイルかエゴマオイル、それとビオスリーだけしか処方しません。
しかし、いずれにせよ、これらのサプリメントをお摂りになる場合は、必ず産婦人科の先生のご指導をあおいでください。
6)サプリメント摂取による一時的な症状悪化について
例えば「ベーシックサプリメントセットを摂り始めて、急に痒みがました。これは、セットの中に含まれている、何かによってアレルギー症状がでたのではないでしょうか? それとも、一種の好転反応・悪だし現象のようなものなのでしょうか?」という患者さんからの質問が時折あります。
可能性は三つです。
- たまたま、他の原因でそのとき痒みがましたのであり、サプリメント摂取とは何の関係もない。つまり偶然の一致。
- サプリメント摂取による一時的な症状悪化
- サプリメントの中のどれかにアレルギー反応をおこしている。サプリメントそのものではなくても、カプセルによっておこる場合もあります。
いちばん多いのは「1」です。サプリメントを摂り始めた時期と、精神的ストレスに襲われた時が、重なったというような事態です。一週間ほどすべてのサプリメントを止めて、再度、すべて飲んでください。すると、また痒みがひどくなった。この場合、「2」か「3」の可能性が高いでしょう。
そこで、次は一種類のサプリメントを選び、それに反応していないかを調べてみます。
例えば、α-リポ酸だけを飲む。それで反応がなければ、次にビタミンDだけを飲む。それにも反応がなければ、ビタミンB群だけをのむ。すると、痒みが急に増したのであれば、ビタミンB群が作用している可能性が高い。
しかし、これが悪だし現象なのか、あるいはアレルギー反応なのかわからない。
つまり、アレルギー反応の場合は、ごく少量摂取しても、急に反応がでるということです。そして、量依存的に症状が悪化する場合は、好転反応・一時的な症状悪化。もっとも、この方法でも、区別できないこともありますが、判断のおよその助けになります。
サプリメントの種類をもっと減らしたいという方はメールでご相談くさい。(回答は無料です)
アトピー性皮膚炎でない可能性もありますので、メールでご相談ください。(回答は無料です)
ここに書かれていることは、ドクター牧瀬が、延べ5万人以上の皮膚科領域の患者さんを、内科医の立場から診察した、つまり、多くの皮膚病は体の内部の問題が皮膚に現れたとみなして治療する根治方法です。
しかし、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに 書かれてあるサプリメントをとったり、勝手な治療法を行い、症状が悪化してもドクター牧瀬 はいっさい責任をとれません。
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