レッドビートとも呼ばれています。これも、一酸化窒素(NO)を増やしてくれます。ウクライナの伝統的な煮込みスープ「ボルシチ」の主要な材料に使われているいわゆる赤カブです。そのため、スープは鮮やかな深紅色をしています。ポーランド、ロシア、ベラルーシ、モルドバ、ルーマニアなどの東欧諸国でよく食されます。テーブルビートは、先に述べたアルギニンと同じく、一酸化窒素NOを増やしますが、テーブルビートに含まれているのは、NO3(硝酸塩)であり、NOではありません。私たちの舌の裏側に棲む共生細菌が、NO3から酸素分子1つを取り、NO2(亜硝酸塩)にしてくれます。それが胃の中に入ると、胃酸でNOに変わるのです。

また、テーブルビートを赤くしている色素ベタレインには、肝臓保護作用、LDL酸化抑制作用、炎症性サイトカイン抑制による抗炎症作用などがあり、ボルシチは非常にすぐれた健康スープなのです。 ボルシチに、タウリンのところで述べるナマコを入れると、史上最高の美味しい降圧スープができそうですね。私がポーランドに留学していたとき、ボルシチをよく飲んだものですが、さすがにナマコは入っていませんでした。

東欧諸国ではナマコを食べる習慣はありませんから。 日本ではテーブルビートは、大根ほど一般的ではありませんので、もし入手しにくれば、サプリメントとしてテーブルビートの粉末が売られています。お好きな飲み物に溶かして、飲んでください。あるいはヨーグルトに振りかけても良いでしょう。私は、内臓脂肪を減らす効果があるといわれているガゼリ菌SP株が入っているヨーグルトにときどきかけて、食べます。

 

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